入国審査で聞かれる英語の質問は、実はほぼ決まっています。この記事では、よく聞かれる12の質問と回答例、ImmigrationとCustomsの違い、食品や薬を申告するときの英語、聞き取れなかったときの返し方、そして出発前の練習方法をまとめました。
結論:入国審査の英語は何を準備すればいい?
飛行機を降りて列に並び、自分の番が来てカウンターへ。審査官が顔を上げて英語で何か聞いてくる——海外旅行でいちばん緊張する瞬間かもしれません。でも、入国審査で聞かれる質問はかなりパターンが決まっています。短く、正直で、書類と矛盾しない答えをいくつか用意しておけば、ほとんどの場合スムーズに通過できます。この記事では、入国時によく聞かれる12の英語の質問と回答例、申告品の伝え方、聞き取れなかったときの返し方をまとめました。
- 手続きは2段階:まず入国審査(Immigration/Passport Control)で身元と入国目的を確認され、荷物を受け取った後に税関(Customs)で荷物と申告品のチェックを受けます。
- よく聞かれること:訪問目的、滞在期間、滞在先、初めての訪問か、職業、帰りの航空券の有無、申告するものがあるか。
- 答え方の基本:短く、具体的に、正直に。そしてビザ・宿泊予約・航空券の内容と一致させること。
- 申告すべきか迷ったら:まず申告しましょう。アメリカとオーストラリアの公式サイトは、いずれも食品・植物・動物由来の製品を申告するよう求めています。
「入国審査」「税関」は英語で何と言う?ImmigrationとCustomsの違い
日本語では空港での手続きをまとめて「入国審査」と呼びがちですが、英語でははっきり区別されています:
| 日本語 | 英語 | 役割 |
|---|---|---|
| 入国審査/旅券審査 | Immigration、Passport Control | パスポート、ビザ、入国目的の確認 |
| 入国審査官 | immigration officer | 入国の理由や滞在期間を質問する |
| 税関 | Customs | 荷物、申告が必要な品物、関税 |
| 税関職員 | customs officer | 荷物の検査、申告内容の確認 |
| 申告する | declare | 持ち込む特定の品物を自分から申し出る |
| 入国カード/税関申告書 | arrival card、customs declaration form | 名称や書式は国によって異なる |
We need to go through immigration first, then pick up our bags and clear customs.
まず入国審査を通って、荷物を受け取ってから税関を通らないといけないね。
入国審査でよく聞かれる12の質問(回答例つき)
身元と目的:審査官がいちばん気にすること
1. What's the purpose of your visit?(今回の訪問の目的は何ですか?)
目的をそのまま答えればOKです:
- I'm here on vacation.(休暇で来ました。)
- I'm here for a business meeting.(商談のために来ました。)
- I'm visiting my sister.(姉〔妹〕に会いに来ました。)
2. How long will you be staying?(どのくらい滞在しますか?)
- I'll be staying for ten days.(10日間滞在します。)
- Ten days. I'm leaving on November 20th.(10日間です。11月20日に出国します。)
3. Where will you be staying?(どこに滞在しますか?)
- At a hotel near Union Square. Here's my booking confirmation.(ユニオンスクエア近くのホテルです。こちらが予約確認書です。)
- With a friend. Here's her address.(友人の家です。こちらが彼女の住所です。)
4. Is this your first time here?(今回が初めての訪問ですか?)
- Yes, it's my first time.(はい、初めてです。)
- No, I was here two years ago.(いいえ、2年前に来たことがあります。)
5. Are you traveling alone?(お一人で旅行ですか?)
- No, I'm traveling with my husband.(いいえ、夫と一緒です。)
- Yes, I'm traveling alone.(はい、一人です。)
旅程と背景:予定どおり出国するかの確認
6. What do you do?(お仕事は何ですか?)
- I'm an engineer at a semiconductor company.(半導体メーカーのエンジニアです。)
- I'm a university student.(大学生です。)
7. Do you have a return ticket?(帰りの航空券はありますか?)
- Yes, here's my return flight itinerary.(はい、こちらが帰りのフライトの旅程表です。)
8. What are your plans while you're here?(滞在中の予定は?)
- I'll spend three days in Los Angeles and then go to San Francisco.(ロサンゼルスに3日間滞在して、そのあとサンフランシスコに行きます。)
9. Who are you visiting?(誰を訪ねるのですか?)
- I'm visiting a friend from college.(大学時代の友人を訪ねます。)
10. How much cash are you carrying?(現金はいくら持っていますか?)
- About 500 US dollars, plus my credit cards.(500米ドルくらいです。あとはクレジットカードがあります。)
税関と荷物:荷物を受け取った後によく聞かれること
11. Do you have anything to declare?(申告するものはありますか?)
- No, I have nothing to declare.(いいえ、申告するものはありません。)
- Yes, I have some packaged snacks and dried mushrooms.(はい、袋入りのお菓子と干ししいたけを持っています。)
12. Is this your bag? Did you pack it yourself?(これはあなたの荷物ですか?ご自身で荷造りしましたか?)
- Yes, it's mine. I packed it myself.(はい、私のです。自分で荷造りしました。)
税関申告の英語:何を申告する?どう伝える?
ルールは国によって異なります。ここでは代表的な渡航先2か国の公式情報を紹介します(出発前に必ず渡航先の公式サイトを確認してください):
- アメリカ:米国税関・国境警備局(CBP)によると、入国者は肉類、果物、野菜、植物、種子、土、動植物由来の製品を申告しなければなりません。申告されなかった禁止品・規制品は没収されることがあり、民事罰金が科される可能性もあります。金額は品物や状況によって異なるため、出発前にCBPの最新情報を確認してください。
- オーストラリア:オーストラリア政府の Study Australia サイトでは、すべての食品・植物・動物由来の製品を入国旅客カードで申告する必要があるとし、迷ったら申告するか、そもそも持ち込まないよう勧めています。オーストラリア農業・漁業・林業省(DAFF)の説明によると、2026年7月1日から1罰金単位はA$364です。未申告や虚偽申告に対する空港での違反通知は最低2単位(A$728)、バイオセキュリティ上リスクの高い品物は6または12単位(A$2,184/A$4,368)、条件付きで持ち込みが認められている品物を隠した場合は最大20単位(A$7,280)となります。さらにビザで入国する人は、オーストラリア国境警備隊(ABF)に送致され、ビザ取り消しの対象となる可能性もあります。
申告で使えるフレーズ
- I'd like to declare this.
これを申告したいです。 - Do I need to declare this?
これは申告が必要ですか? - This is my prescription medication. Here's my doctor's note.
これは処方薬です。こちらが医師の証明書です。 - I wasn't sure, so I declared it.
よくわからなかったので、申告しておきました。
関連単語:prohibited items(持ち込み禁止品)、restricted items(持ち込み制限品)、duty-free allowance(免税範囲)、receipt(レシート・領収書)、agricultural products(農産物)。
審査官の英語が聞き取れないときはどうする?
聞き取れなかったときにいちばん大切なのは、とりあえず Yes と答えないことです。丁寧に繰り返してもらうか、言い換えてもらいましょう:
- Sorry, could you repeat that, please?
すみません、もう一度言っていただけますか? - Could you speak a little more slowly, please?
もう少しゆっくり話していただけますか? - Do you mean my hotel address?
ホテルの住所のことですか? - Sorry, I don't understand. Could you say it another way?
すみません、よくわかりません。別の言い方で言っていただけますか?
「Do you mean…?」で質問の意味を確認するほうが、推測で答えて間違えるよりずっと安全です。こうした確認フレーズがとっさに出るようにするには、日常英会話のコツも参考に、ふだんから聞き返しや言い換えを練習しておきましょう。
入国審査の英語でよくあるミスと対策
1. 答えが長すぎて、丸暗記した台本のようになる
審査官が知りたいのは、たいてい要点だけです。対策:ひと言で答え、追加で聞かれたら補足し、必要に応じて書類を見せましょう。
2. 入国目的があいまい、または言葉を間違える
たとえば観光なのに I'm here to work.(働きに来ました)と言うと、入国資格を誤解されるおそれがあります。対策:実際に持っているビザや入国資格に沿って正直に答えましょう。商談なら business meeting と言えばOKです。
3. 時制を聞き間違える
How long will you be staying?(これからどのくらい滞在するか)と How long have you been here?(すでにどのくらい滞在しているか)は意味が違います。対策:will が聞こえたら未来のこと、have been なら過去から今までのことを聞かれています。自信がなければ Do you mean…? で確認しましょう。
4. 食べ物を「大したものじゃない」と考える
お菓子や乾物、ビーフジャーキーなども申告が必要な場合があります。対策:迷ったら申告しましょう。
5. 口頭の回答と書類が食い違う
ホテルに泊まると言ったのに予約記録を出せない、1週間滞在と言ったのに帰りの航空券が1か月後、といったケースです。対策:出発前に航空券、宿泊予約、旅程をスマホか紙にまとめておきましょう。
出発前に入国審査の英語を練習する3ステップ
- 自分専用の回答カードを作る:実際の旅程に合わせて、目的・日数・滞在先・職業・帰国便の5つの答えを短い英文で書き出します。毎日数分、声に出して読みましょう。
- ランダムに質問・追加質問してもらう:実際の審査では順番どおりに聞かれるとは限りません。途中で遮られたり、「Which hotel?」と突っ込まれたりしても答えられるよう練習しましょう。
- いろいろなアクセントに慣れる:アメリカ、イギリス、オーストラリアの英語はかなり違います。動画や実際の会話で話すスピードに慣れておきましょう。
入国審査を通過した後も、ホテルのチェックイン、注文、道案内など英語を使う場面は続きます。空港・ホテル・レストランで使える旅行英語もあわせて準備しておきましょう。
出発前に入国審査のやり取りを練習してみませんか?
出発前に誰かと一緒に入国審査のやり取りをひと通りシミュレーションして、発音や言葉選びをその場で直してもらいたいなら、Ambitious Learner のオンライン1対1英語レッスンで、あなたの旅程に合わせた練習内容を組むことができます。入国審査からホテル、レストランの場面まで、まとめて準備できます。
参考資料
- U.S. Customs and Border Protection|Bringing Agricultural Products into the United States
- Study Australia(オーストラリア政府)|What can you bring to Australia?
- Department of Agriculture, Fisheries and Forestry(オーストラリア農業・漁業・林業省)|Infringement notices at the airport
各国の入国・申告ルールは随時変更される可能性があります。本記事の内容は出発前の準備の参考としてご利用ください。実際のルールは渡航先政府の公式サイトおよび現地係官の指示に従ってください。
FREQUENTLY ASKED QUESTIONS
よくあるご質問
Q01入国審査と税関、どちらが先ですか?+
多くの国際空港では、まず入国審査(Immigration)を通り、荷物を受け取ってから最後に税関(Customs)を通ります。実際の動線は現地の案内に従ってください。
Q02英語が苦手だと入国を拒否されますか?+
入国の可否は各国の規定と審査官の判断によりますが、重視されるのは通常、身分証明書類、入国目的、そして回答に矛盾がないかどうかです。英語に自信がなければ短い文で答えて書類を見せ、聞き取れないときは繰り返してもらいましょう。適当に答えるのは禁物です。
Q03「Nothing to declare」と「I have nothing to declare」に違いはありますか?+
意味は同じで、どちらも「申告するものはありません」です。後者は完全な文なので、少し丁寧な印象になります。
Q04自分で使う薬は申告が必要ですか?+
渡航先の規定によります。たとえばオーストラリアの公式サイトでは、一部の薬は申告が必要とされています。薬は元のパッケージのまま持参し、処方箋や英文の診断書を用意したうえで、出発前に渡航先の公式情報を確認しましょう。
Q05入国カードは英語で記入しなければなりませんか?+
多くの国の入国カードや電子フォームは英語が基本ですが、多言語版やオンライン入力に対応している国もあります。渡航先の公式案内に従ってください。




